⑥エンジンの換装と補機の新設装備 |
購入時は4スト50馬力のエンジンが1基載せてありましたが、非力さと稼働時間の多さ(約1000時間)から海上での故障➡漂流が怖いので主機をYAMAHA F60Fの新品に換装しました。 合わせて、F6Cを補機として付けました。 本当はリモコン方式の8馬力を付けたかったのですが費用の関係であきらめました。 従って補機は主機が故障した非常時のみの使用となり、バーハンドルでの操作となりますが、設置位置の関係で右回転時にハンドルが船体と干渉します。 で、ハンドル操作のみ主機と連動させるため、特注でリンクロッドとステアリングフックを作成してもらいました(写真左より2枚目)。 また、F6Cは頭上タンクと固定タンクの両方が使えますが、60Lの大型固定タンクにつなげますので、頭上タンクは使いません。 撤去したいのですが、水が入ってくるのでそのままの状態で使います。
実際に使用してみると、ギャレバーがトランサムの後方に位置し、操作に不便なのでエクステンションクラッチを作りました(写真右より2枚目)。
また、補機をチルトアップした時は主機の反対側(左舷寄り)に寝かせ、ハンドルを舷側に寄りかからせた形になりますので、航走時の衝撃がハンドルにかかりますし、ハルがハンドルにより傷付きます。 で、チルトアップ時に補機を鉛直姿勢に保つ為に、姿勢ホルダーを作りました(写真右)
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⑦多機能タッチスクリーンカラーディスプレイ「CL7」の設置
YAMAHAが新しく開発したエンジン関係の情報とGPSや魚探機能等を集約し、カラーのタッチパネルで操作できるCL7を装備しました。 コマンドリンクメーターや燃料メーター、GPS&魚探の情報が7インチのカラーパネルに集約され、タッチパネル方式で情報の切り替えができますので、運転席前のメーター類が無くなりました。 2020年3月1日から60馬力以上のエンジンを新規購入すれば、全国30台限定で、CL7が無料のキャンペーンがあるとの情報に飛びつき、エンジンを新しくしました。 で、CL7のデスプレイと取り付けキット合計40万円弱をタダでもらいました。 他に必要なものとして魚探発信機、航海用電子参考図、CL7リモコンハーネス、CL7用タンクユニット等12万円程がかかりましたが、GPS魚探、コマンドリンクメーターの費用よりも遥かに安価に仕上がりました。 UF20はタッチパネルに手の届く範囲で雨がかからない空間がないので、魚探ボックスを購入してキャビンの上部に此の器械を設置しました。
また、CL7は色々な拡張機能を備えていますが、必要最小限なものに限定し魚探発信機のみを装備しました。 GT15M-IHをインナーハルにつけました。従来のようなパルス発信でなく、CHIRP方式125メガですので、底部の魚影が非常によく映ります。 3Dソナーやヘディングセンサー、オールインタイプのトランサム発信機をマルチファンクションディスプレーに繋げばもっと色々な情報がえられるようですがさらに数拾万円の投資が必要ですので手を出さないことにしました。 (今回は丸を付けた個所のみ)。 |
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タッチパネル式CL7の画像
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⑧魚探FCV-628の追加装備 (2023.02.4) |
CL7の魚探機能は、GARMINのGPSMAP7407のOEMで画面サイズが7インチと小さいうえに、振動子がインナーハルタイプで、海底情報をクリアに見ることができるクリアビュー機能がないことやおさかなサイズが表示されずに魚種の判別がむつかしい等々使い勝手が悪いので何か良い方法がないか模索していました。 しかしながら、GARMINのものでは、振動子の端子が12ピンの物でないと十分な情報が得られず(CL7は8ピン)、結局ハイグレードなGPSMAPを購入することになり、とてつもなく高価なものに付くことがわかりました。
で、思いついたのが魚探機能だけのチープな機械を追加することです。 昔使っていたFURUNOのFCV-627の後継機のFCV-628に行きつきました。
魚探本体はFCV-628をCL7の左横の空間を整理して付けました。 振動子はトランサムに525-5PWDを付けました。 これにより、魚の反応をより鮮明に映す高解像度処理技術RezBoost、単体魚のサイズを示すACCU-FISH、底質判別機能が使えます。
CL7のGPS魚探との併用を考えていますが、CL7の振動子は85~165KHZ間のチャープ方式ですし、新しい魚探は50/200KHZのパルス方式なので周波数の重なりがないので干渉しあうことは有りません。
電源は、キャビン入り口横のヒューズスイッチの空き番に接続し、アクセサリー類はサブバッテリーに集約する方針に合致させています。 |
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⑨SteadyCastヘディングセンサーの追加装備 |
CL7のディスプレイは7インチですので地図と魚探の2分割画面にするとエンジン情報画面が右側に出ますので実質3画面となり、地図情報は航跡しか見えません。 これでは航走後の情報しか表示しないGPSだけで航跡を辿って潮上の元の位置に戻る操船が非常に困難ですので、停船時でも船首方位が解るヘディングセンサーを装備しました。 機種選定は、NobⅦがレーダーもオートパイロットもつけていませんので簡易型のSteadyCastヘディングセンサーとしました。 此の器械は磁場に影響のない空間に設置する必要があり、エンジンの動力線やスピーカ等磁力を発生するものを避けるため、船を浮かべた後、キャビン内で磁場の乱れの無い床上に設置しました。 NMEA2000ネットワークでセンサーとCL7を繋ぎました。 設置後、船体の傾き等に注意しながらコンパス校正と船首方向の調整をしましたが、校正品質63で、方位線がうまく表示されません。 で、ガーミンマリンサポートに相談すると海況の良い時に、船が傾かない状態で再校正してくださいとのこと。 また、上架後電源をOFFにしても台車の鉄骨により磁場の乱れが生じるとのことです。 で、2回目は台車に乗せた状態で上下、左右3次元空間の中で磁場の影響のないところを探して写真左のように設置しました。 進水させ、港内でコンパス校正を行うと78です。 港外へ出て船首方向の調整を行い、地図で船首方向を確認すると正常に指針しています。 方位線の長さも1回目は50m以下の場合は表示されなかったものが、30mでも表示しましたのでセンサーの設置とキャリブレーションはうまくいったようです。 |
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⑩釣楽リモコンの追加装備(2021.10.14)
流し釣り時の操船が煩雑なので、主機のギャシフトを自動的に操作し、船の流れをコントロールしやすくする「釣楽リモコン」を追加装備しました。 釣楽リモコンは、ツインレバータイプのエンジンリモコンのギアレバーを動かす構造なので、エンジンリモコンを換装しました。 ツインレバーリモコンにはチルトスイッチが内装されていませんので、新たにチルトスイッチを付けました。
電源はアクセサリーバッテリー⇒アクセサリースイッチ⇒バスバー⇒運転席前の防水スイッチ⇒船内のヒューズスイッチ(常時ON)に繋がっています。 リモコンは船上の何処からでもコントロールできるだけのケーブル長がありますが、小さいNobⅦでは不要ですので運転席前に固定しました。 |
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⑪釣り用の椅子の設置 (2020.11.30) |
運転席で釣りをしていると、すぐ側を走る船の引波で横揺れが激しく、.立っているのが危険な程揺れるので、釣り用の椅子を設置しました。
この船は運転席まわりが狭く、大きな椅子が設置できないので、シートペデスタルの上にキャスティングシートを取り付けたコンパクトなものを工夫しました。 |
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⑫手摺の設置(2020.8.14) |
いつも一人釣行ですので、キャビンの後ろ側のブリッジ、運転席での釣りになります。 ところが、この船はキャビンの前に生簀があるため、釣りあげた魚が入ったタモを持ってキャビン横の通路をとおり、魚を生簀に入れることになります。 揺れる船の上で片手に魚を持って移動するのはバランスの保持が難しく、オーニングの支柱を持ち替えながら最後はキャビンに手をついての怪しい動きになってしまいます。
で、オーニング支柱の端材φ25mmのアルミパイプで手すりを作りました。支柱にビス穴をあけると強度が低下しますので、Uボルトを使って写真のような構造になりました。 |
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⑬キャビン内外の小物入れの整備 |
この船にはキャビンの中央に溝が有り、床を張ってキャビン内をフラットにするとともに床下収納庫としています。 床下収納庫にはバッテリー、釣楽リモコンのアクチュエーターや備え付け義務用品等を入れています。 キャビン左舷寄りには長尺ものをいれることができる構造になっており、上部に壁掛けフックを付けました。 キャビン右舷側の舷側デッドスペースに釣り用小物の整理棚とフックを、キャビンドアの内側に収納袋を設置ました。 また、運転席前のキャビン天板上に整理箱を取り付け、釣りをしている時に使う錘などを入れました。 |
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⑭竿掛けと竿立て&針置き磁石と糸捌き仕掛け
デッキの構造上、竿掛けを設置できる場所が限られています。 BMO極みL型の竿掛けを4個所艤装しました。 竿立ては左舷後方の側壁に取り付けました。 場所が狭いので2本しか立てられません。 で、オーニングの支柱に塩ビ管を2本取りつけました。
高仕掛けを使った場合の針置き磁石と糸捌き仕掛けの設置場所は、運転しながら釣る右舷が望ましいのですが、場所が無く止むを得ず左舷側につけました。 右舷側は取り外し可能なタイプとしました。 |
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竿立てと糸捌きの改造
2023.7.24にオーニングの支柱を中央部に移した艤装に合わせ、竿立ても3連のものを新装しました。
また、左舷の2連竿立てのベース版が朽ちてきたのでアクリル板に交換し、高さも10cm高くして、竿のホールド力を向上させました。
上記竿立てのレイアウトで実釣すると、タモの取り回しにオーニングの支柱が支障になることが解りましたので、2023.8.8右舷側にも左舷と同構造の物を追加しました。
2024.3.7に高仕掛けや鯛サビキ等の長い仕掛けを使った場合の糸捌き方法を「針固定+道糸&枝素の動き抑制」する方法から「道糸固定+針固定」方法に変更しました。 写真右が新しい糸捌きの仕掛けです。
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⑮電動リールの電源取出口 |
電動リールの電源取出口を運転席前とパウロッカー前の2か所に取り付けました。 電源はアクセサリーバッテリー⇒アクセサリースイッチ⇒ヒュウーズスイッチと繋がっています。
実際に使ってみると、運転席下の取り出し口は足にケーブルが絡み、何かと不都合が生じましたので、2022.11.2舷側に各々取出口を設けました。 電源のつながりもアクセサリーバッテリー⇒スイッチ⇒バスバー⇒ヒューズに変わりました。 なお、ヒューズの許容電流は電動リールのMax値をカバーできるように、30Apに変えました。 バウロッカー前の取り出し口の配線は従前どおりです。(取り出し部の構造だけ変更しました) |
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⑯AM/FMラジオ |
海上に出ている間の情報収集等を目的にAM/FMラジオを取り付けました。 ラジオは軽自動車のリサイクル品です。 電源はアクセサリーバッテリー⇒アクセサリースイッチ⇒ヒュウーズスイッチと繋がっています。 時計やワンタッチ選局用のB電源は直接アクセサリーバッテリに繋がっています。 |
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Ⅱ、船体の補修
NobⅦ号は、平成元年に建造された船で、長年海上係留されながら使われていたようですが、あまり整備されていなかったようです。 で、多くの補修を行い、安心して乗り出せるよう補修と整備を行いました。
後に述べる装備品の補修整備と合わせ、ほとんど全てが新しく生まれ変わっています。
①デッキの補修
デッキの塗装が剥げて割れています。 このままでは海水が浸透し、FRPの芯になっている木材が腐って、デッキがぶよぶよになってしまいます。
で、キャビンの前後のデッキを大谷マリンさんにお願いして、いったん全ての塗装を剥がし、FRPを1層重ねた上に滑り止め塗装をしました。
②キャビン入り口の部品交換
写真のようにキャビン入り口のアクリルカバーが割れていますので部品を取り寄せ交換しました。 このカバーを支えるハッチサポートのバネも割れていたので同時に交換しました。
また、写真をよく見ると判るのですがハッチロックの取り付け方がおかしいのに気づかれると思います。これではネジを外せて鍵を開けることができます。サイズの小さいハッチロックを無理やりつけてあるため、このような構造になってしまっているようです。
ガソリンタンクの収納庫についているハッチロックの亜鉛製の雄側が腐食して無くなっていたので新しいものに交換した時に発生したメス側の部品を使って正常な形にしました。
③キャビン入り口ドアの施錠部の補修
キャビン入り口のドアを施錠するのに使う回転ノブがすり減ってしまって、南京錠がかかりません。 軸径8mmのものでないと鍵がかからない状態になっていました。 で、金属プレートを加工して取り付け、軸径6mmサイズの南京鍵で施錠できるようにしました。
④エアインテークの交換
キャビン前方にエアインテークが2箇所設置されていますが、写真のようにガチガチにシールされています。 これではエアインテークの役割を果たせません。このシール材を取り除き新しいエアインテークの部品と交換しました。 後に常時換気用にベンチレータを追装備しました。
⑤船首デッキの塗装
船底塗装から察するに、この船は海上係留されていたようです。 使い方もアンカリングして釣りをしていたらしく、角ローラーとアンカーウインチが船首に装備されていました。 大阪湾の釣りではアンカリングしませんので不要な品物です。 また、前方から船に乗り込む時にローラーが突き出して邪魔になりますので取り外し、下取りに出しました。これらを外した跡が汚いので白色の滑り留め塗装をしました。
⑥船底塗装のやり直し
NobⅦ号は元々海上係留されていたようで、船底塗装も水に溶けるタイプのものが塗られていました。この塗料の船を陸上保管しますと乾燥して剥げ落ちボロボロになりますし、触ると色が付着します。 で、船底塗装をウレタンに塗り替えました。
⑦生簀蓋の改造
生簀の蓋が上から被せただけのもので、鍵類はありません。 で、プソシングとハッチロックを取り付け鍵がかかるようにしました。 また、大きな蓋の開閉が大変なのでインスペクションハッチを付けて小さい魚を放り込めるようにしました。
此の上に座ると、ガラス繊維でお尻がチクチクします。 樹脂が無くなっているようですのでウレタン塗装をしました。
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⑧生簀の漏水箇所の補修 |
キャビン中央の物入れの前部分がうっすらと湿ります。 当初は船体のサイド部分に入った水が物入れ後部に抜ける構造になっているので、この水が前に流れてきていると思い、堰を作って前に来ないようにしましたがやはり状態は変わりません。 雨も降らないのにと不思議に思い、よくよく考えると、この場所はキャビンの壁の裏側が生簀になっているので、もしかしてそこからの漏水かと生簀側から覗いてみると、ちょうどキャビンの平底船底部の上付近に5cmほどの色が変化している傷のようなものが見えます。 高さ的にもキャビン物入れの底部と垂直壁の接合部の上付近で水の滲み出しが疑われる個所にあたります。 生簀に残る水位も傷よりも数cm高いので間違いなくこれが原因のようです。 で、いったん生簀をドライにし、傷部分付近を中心に立壁を変性シリコンでコーキングした後、ウレタン塗装をしました。 キャビン側も滲み出していると思われる個所を同様に処理したところ、ぴたりと漏水が止まりました。
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⑨ハッチの塗装 |
生簀蓋をウレタン塗装するとバウとスタンの物入れのハッチ3枚が汚く見えます。 で、蝶番を外すのが面倒でしたがウレタン塗料の残りで塗装しました。
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⑩ガンネルの換装とバウフェンダーの新装
写真のとおり ガンネルが激しく劣化しています。 ここから船内に水が入っているように疑われるので換装しました。 新しいガンネルの上部は綺麗にコーキングしていますので、もう水は入らないでしょう。 合わせて無くなっていたバウフェンダーを新装しました。 |
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Ⅲ、装備品の補修整備
①ガソリンタンクの整備
この船には固定式のFRP製の大型タンク(60L)が装備されています。 タンクに入っているガソリンがどのような状態なのか、水やごみが入っていると困りますので、タンクを開けて、入っているガソリンを捨て、塵などの清掃をしました。 同時に水を吸って狂っている可能性があるタンクゲージを交換しました。 他には鍵の壊れている補給口の交換をしました。 補機用のチューブサクションを取り付けて、主機と同一タンクでガソリンが使用できるようにしました。 主機用に燃料フィルターを新設し、もとの燃料フィルターはエレメントを交換し、補機用として使うことにしました。 燃料ホースとプライマリーポンプなども新しいものに交換しました。 また、NobⅦは最新型のCL7でコントロールするため、燃料タンクユニットとワイヤーユニットを付けました。 古い燃料メーターは撤去です。 今後はCL7の画面で燃料メータや消費ガソリン量を確認できます。
ところが、大谷マリンさんによる10時間点検の時に補機の燃料フィルター部からのガソリン漏れが発覚。 原因は金属蓋の内側の腐食でした。 で、燃料コックの付いた同タイプの新品を取り寄せ交換。 ただし、これに同封されているエレメントはメタル製で目が粗いので、タンク整備時に付けた目の細かい紙製のエレメントに変えています。(写真右端)
②コントローラ関係の整備
主機のリモコンハンドルが割れていたので、新しい部品と交換しました。 合わせてスロットル用とギャチェンジ用のリモコンケーブル2本を新しいものと交換しました。
手動油圧装置はシーパートナーⅤが付いていましたのでそのまま使用しました。
2021.10.14 釣楽リモコンを追加装備したため、リモコンをツインレバータイプに換装しました。 合わせてチルトスイッチも新設しました。
③電装関係の整備
この船が新造された30年ほど前はガソリンタンクとバッテリーは同一空間であっても良かったようで、隔壁の無い空間に両者が設置され、更にアンカーウインチ用のスイッチも設けられる等素人目にも危険度の高い機器設置構造となっていました。 で、バッテリーをキャビン内に移設し、新品の22sqの電線ケーブルでエンジンと繋ぎました。 ウインチのスイッチは不要ですので撤去して、ガソリンタンクの設置空間内には発火原因となるスパークするものを失くしました。 バッテリーも使用の頻度が解りませんので新品の船舶用バッテリー85D31RとディープサイクルバッテリーM31MFに交換し、TwinBatteryシステムを採用し、駆動系電気回路とアクセサリー系電気回路を分離独立させました。 1基のエンジンで2基のバッテリを適切に充電するサブバッテリーチャージャー、バッテリースイッチを組み込んだ分電盤をキャビンの内壁に付けました。 エンジンの発電量は16Ahと大きくないので、補充電用のソーラーパネルを2枚設置しています。
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Ⅳ、台車の新造と自作トライ
NobⅡ、NobⅤ号とも進水時に新造、NobⅥ号の時はNobⅤ号のものを延長改造してきた台車はすべて大谷マリン製のものでしたが、今回依頼するともう大谷マリンタイプの台車は製造していなくて、公道走行が可能なトレーラータイプの台車の取り寄せとなり、費用も40万円程度かかるとのことです。 費用はともかくトレーラータイプのものはよく車軸がせき損しているので気にいりません。 なら自分で大谷マリンタイプのものを作ってみるかと考えました。 予算は20万程度。根拠はありませんができたらいいなとの希望だけ。 で、①大谷の親父さんの助言「主桁は溝形鋼100×50の大きさが良いだろう」 ②車軸は両輪のハブが1体となったものが手にはいら無くなっているので「前輪駆動タイプの軽自動車の後輪のハブ(写真左端)を使えばよい」との知り合いの自動車関係者の助言をもとに取り掛かりました。
設計図の作成と材料の調達・加工
フレームとノーズ、斜め桁などは溝形鋼100×50×7で統一。 ガイドポールはφ50の丸鋼、バウキールを付けるのでローラーを設置する、滑り板は重量物運搬時に使うもの、車輪はハブは軽自動車のものとするが、ホイールとタイヤは普通車のもの。バウストッパーは既成のゴム製とするなどの方針のもと設計図を描きました。 で、一回目の鉄骨の見積もりをしたところ思わぬ高額。 最大原因は斜め切加工。 直切りに比べ斜め切は特殊な切断機(大阪に3台しかないらしい)を使うためとのこと。 次は切断加工や穴あけ加工費が高くつくことが解りました。 で、設計変更➡直切のみとする。 φ12mm以上の穴開け加工は鋼板切り抜きとする。また、定尺ものの購入などを比較するため、切断加工を少なくするものと、設計図通り切断してもらうもので再見積もりを依頼。 両者には2割ほど差があることが解りました。
で、鋼材の購入は設計図通りの直切加工。 穴開け加工は鋼板切り抜き。 板材は定尺ものとしました。
鋼材費 470kgを13万円で購入。
ローラー φ50 40cm 2本は知人に頼んで1.5万円で制作。
ハブとホイール、タイヤはこれも友人に頼んで無料調達。
滑り板も知人に頼んで保有していたものをすべて頂きました。
ゴムストッパーはネット購入。 1万円
檜柱、塗料、ネジ類、切断刃や加工消耗品等はホームセンターで調達。 4~5万円
溶接費用(大谷マリン依頼分含み) 5万円
ウインチ 中古品購入、 フロントジャッキ新品 1.3万円
台車搬送費 0.8万円
総経費 28万円 他に大谷マリンへの高速代などを含め30万円と2か月の時間がかかりました。
鋼材の切断加工や溶接は鉄鋼関係に努めている弟の全面協力を延べ2週間以上得ました。
目に見えて出た金額は30万円程度ですが、掛かった労力と人件費を入れると50万円近くなってしまいました。
お蔭で頑丈な台車が出来上がりました。 これもひとえに友人・知人・弟のお蔭と感謝しています。
台車の設計図と車軸位置計算ソフトを公開しますので、NobⅦ号 台車計画と台車の車軸位置計算ソフトをご覧ください。車軸の構造は前記ハブを使い、NobⅦ号台車計画7頁に紹介しています。 出来上がった現物は概ね設計図どおりですが、細部は現場合わせになっている個所もあります。
心配した進水ですが、前提とした斜路勾配よりも、谷川港の斜路勾配がきつく、上下架ともスムーズにいきました。 案ずるより産むが易しを画に書いたような結果となりました。 余談ですがノーズ先端部の荷重は船が乗った状態で20~30kg、台車のみの場合は70kgとなりますので、フロントジャッキは必須です。
3~4回上下架したところ、ゴム製のバウストッパーが柔らかすぎて変形し、フレームの鋼板で船体に傷がつくことが解りましたので、滑り板を付けた従来の構造に変えました。
釣行時にうっかりと台車をスロープのコンクリート端から脱輪させる事故があり、その時にフロントジャッキの不具合が判明しましたので、取り付け方を改善しました。 写真をクリックすると取り付け方法の変遷が解ります。
また、タイヤが完全に落ち込むと、台車の構造上、乗用車では引き上げができないことも解りましたので、その対策として落下量制限装置(ストッパー)を追加装備しました。
写真をクリックすると構造の根拠等が解ります。
2023.11 車軸の構造を変更し、脱輪対策を簡便化しました。
既存の車軸は、前述のような脱輪に厄介な問題を抱えていますので、進水時は神経を使う日々を送ってきました。 また、ハブのオイルシールが破れ、ベアリングが錆びついて動きが悪くなるなどの問題がありました。 で、思いついて2022.2に修理した手持ちの車軸とハブを使って改造することにしました。 車軸を端から0.5mの個所で切り取り、片持ち構造で取り付けることにしました。 単純に台車の縦桁にボルト接合しますと、桁に捻じれの力がかかりますので、溝形鋼の中間梁を入れ、これに中央側の端部をボルト接合しました。
さらに車軸の曲げ強度の向上と錆びによる内部劣化を防ぐため解放構造の下部に9mm厚の鋼板を溶接して車軸の曲げ強度を上げるとともに、両端部にも鋼板を溶接して水密構造としました。
改造の結果、車輪の中心が縦桁の中央付近にきますので、脱輪しても牽引することによってタイヤが回転する構造となったので、邪魔な落下量制限装置を取り外しました。
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